研究者業績

廣木 義久

ヒロキ ヨシヒサ  (Yoshihisa Hiroki)

基本情報

所属
大阪教育大学 理数情報教育系 教授
学位
博士(理学)(東京大学)
教育学修士(静岡大学)

連絡先
hirokicc.osaka-kyoiku.ac.jp
J-GLOBAL ID
200901057671795644
researchmap会員ID
1000186982

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研究キーワード

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経歴

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委員歴

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論文

 67
  • 廣木 義久
    みんなの地学 (5) 22-26 2024年6月  筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 75(3) 101-110 2023年1月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久
    みんなの地学 (3) 18-20 2022年7月  筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 74(2) 89-96 2022年6月  査読有り筆頭著者
    ユールストロームダイアグラムを用いて柱状図データから流速変化のグラフを描く方法を解説した.その手順は次のようである.(1)柱状図データについて侵食・堆積イベントを認定する.(2)各イベントにおける流速をユールストロームダイアグラムから読み取る.(3)横軸にイベント,縦軸に流速をとってプロットする.(4)プロットを曲線でつなぐ.この作業中,侵食イベントの認定には堆積学的な知識が必要である.ただし,流速変化のグラフは認定が容易な堆積イベントのみでも描くことが可能である.
  • 廣木 義久
    大阪教育大学紀要総合教育科学 70 221-227 2022年2月  査読有り筆頭著者
    type:Article ドーナツ型水槽に市販の砂・土を投入して地層を形成させる6つの実験を行った:実験A(マサ土のみ),実験B(川砂のみ),実験C(花の土のみ),実験D(黒土のみ),実験E(マサ土・黒土),実験F(川砂・黒土)。実験E・Fでは地層境界が明瞭で,ほぼ水平な地層が形成されたが,実験A・B・C・Dでは,形成された地層の境界が不明瞭であった。そこで,マサ土と黒土,川砂と黒土の組み合わせが地層形成実験に用いる試料として適していることが分かった。本研究で試行した実験では,軽量の小型水槽を用い,試料を実験前にふるいにかけたりせずにそのまま使用できるとともに,給砂には紙コップを使用しているため,実験の準備が容易で,教員への負担が少ない。 Six experiments on strata formation with a donut-like water tank were conducted using commercially available sand and soil; masa soil (Experiment A), river sand (Experiment B), soil for planting flowers (Experiment C), black soil (Experiment D), masa soil and black soil (Experiment E), and river sand and black soil (Experiment F). In Experiments E and F, the strata with obvious bed contacts were formed. On the other hand, the bed contacts were relatively unclear in Experiments A, B, C, and D. Therefore, it was suggested that the experiments using masa soil and black soil (Experiment E) and river sand and black soil (Experiment F) were suitable as elementary school lessons on strata formation. These experiments do not ask teachers for special preparation before carrying out the experiments such as sieving materials and setting sand supply equipment.
  • 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 (24) 97-102 2022年2月  筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 74(1) 1-11 2022年1月  査読有り筆頭著者
    小学校第6学年の地層の学習で実施する地層形成実験としてドーナツ型水槽を用いた実験を提案し,投入する試料の異なる6つの実験を行った:実験A(細礫・細粒砂・泥),実験B(細礫・極細粒砂・泥),実験C(細礫・細粒砂),実験D(細礫・極細粒砂),実験E(細粒砂・泥),実験F(極細粒砂・泥).実験D・Eでは平行で明瞭な6枚の地層が形成された.実験A・B・Cでは地層境界が不明瞭な地層が形成された.実験Fでは極細粒砂層の下面に火炎構造ができてしまった.したがって,実験D・Eが小学校理科の地層の学習で実施する地層形成実験として適している.また,実験装置は軽量で,実験装置のセッティングが容易であり,実験方法も簡単である.
  • 廣木 義久
    地学教育 73(3) 33-41 2021年5月  査読有り筆頭著者
    直線型水路を用いて,通常流のもとで,投入する試料の組み合わせを変えた4つの実験を行った;実験A(細礫・細粒砂),実験B(細礫・極細粒砂),実験C(細粒砂・泥),実験D(極細粒砂・泥).実験の結果,実験A, Bでは,礫層と砂層の互層からなる,ほぼ平行な4枚の地層が形成された.実験Cでは,泥層がレンズ状を呈した.実験Dでは,地層境界が波状を呈し,火炎構造が発達した.以上のことから,実験Aと実験Bによって,小学校第6学年の地層の学習で示したい,ほぼ平行な,層状を示す地層を形成させることができると結論づけられた.
  • 廣木 義久
    大阪教育大学エデュケア 41 1-4 2021年3月  筆頭著者
    type:Article
  • 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 (23) 63-72 2021年2月  筆頭著者
  • 廣木 義久
    地盤工学会誌 68(7) 50-51 2020年7月  招待有り筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 72(3) 107-112 2020年4月  査読有り筆頭著者
    直径2 mmの粒子は礫なのか砂なのか,という質問に対する回答について考察した.地質学者や堆積学者は堆積物や堆積岩を礫(礫岩),砂(砂岩),泥(泥岩)のいずれかに分類することができればよく,堆積物や堆積岩の中に含まれる直径2 mmの特定の粒子を礫と呼ぶべきか砂と呼ぶべきか,ということを問題にすることはない.粒子は一般に不規則な形をしており,直径が2 mmちょうどの完全な球からなる粒子は自然には存在しない.直径約2 mmの粒子は直径2 mmより大きな礫と分類されるか,直径2 mmより小さな砂と分類されるかのいずれかである.
  • 和田 充弘, 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 (22) 119-128 2020年2月  
  • 廣木 義久
    地質学雑誌 125(9) 699-705 2019年9月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 71(4) 117-128 2019年5月  査読有り筆頭著者
    小学校理科で実施されている地層形成実験が小学校理科の教科書や小学校学習指導要領に示されている地層のでき方を再現するための実験となっているのかどうかについて検討した.小学校で扱われている地層は川のような流水のもとで形成される礫・砂・泥からなる地層である.しかしながら,小学校で実施されている地層形成実験は堆積物重力流,もしくは,砕屑粒子の沈降にともなう分級作用による地層形成を模した実験である.したがって,現行の地層形成実験は小学校の地層形成の学習には適していない.また,これまでに出版された学術論文の中にも小学校理科で実施するのにふさわしい実験は見当たらない.したがって,小学校理科で実施するのに適切な地層形成実験の開発が必要である.
  • 廣木 義久
    大阪教育大学紀要総合教育科学 67 229-236 2019年2月  筆頭著者
    type:Article 小学校教員養成学部学生を対象に,地質学関連用語の誤使用について調査した。調査の結果,学生が混同して使用した用語が2グループ,計八つ抽出された:グループA(土・砂・泥・粘土),グループB(岩・石・岩石・鉱物)。グループAの中で,土は日常用語であり,砂・泥・粘土は日常用語でもあり,科学用語でもある。一方,グループBの中で,岩と石は日常用語であり,岩石と鉱物は科学用語である。学生はそれぞれのグループの中で,用語を混同して使用した。将来,小学校教員となる学生は,科学用語である砂・泥・粘土・岩石・鉱物の意味を明確に理解していることが求められる。そのためには,それらの用語と混同しやすい日常用語(土・砂・泥・粘土・岩・石)の意味についても理解させる必要がある。 We examined the use of geological terms among university students of schoolteacher course. Eight words were found to be misused by the students. The words were classified into two groups: A and B. The words “tsu-chi" (soil), “su-na" (sand), “do-ro" (mud), and “nen-do" (clay) were included in Group A, and “i-wa" (crag or rock), “i-shi" (stone), “gan-seki" (rock), and “ko-butsu" (mineral) were included in Group B. Among the Group A words, “tsu-chi" is exclusively a non-technical word, and “su-na", “do-ro", and “nen-do" are everyday words that also have a scientific meaning each. Among the Group B words, “i-wa" and “i-shi" are exclusively everyday words, and “gan-seki" and “ko-butsu" are exclusively scientific words. The students confused the words within each group. Those intending to become schoolteachers have the obligation of understanding the correct meaning of scientific words. To understand their meaning, the students also be taught the meaning of the words used in everyday language that can be confused with scientific words.
  • 廣木 義久, 川原 梨沙
    大阪教育大学実践学校教育研究 (21) 51-60 2019年2月  筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 71(3) 97-107 2019年2月  査読有り筆頭著者
    流水による砕屑物からなる地層の形成を理解する上で非常に重要なユールストロームダイアグラムを解説した.ユールストロームダイアグラムは今から約80年前の1939年に発表されたダイアグラムであるが,水中における砕屑物の堆積を理解するのに,今でも有効である.このダイアグラムは堆積や侵食が起こるときの流速と堆積物の粒径との関係を示している.地層は流速が変化する中で,異なる粒径の粒子が堆積するために形成される.それぞれの堆積環境は特有の水理学的エネルギーを持っており,その環境の中で,流速変化が特有の範囲で起こるため,特有の粒径からなる地層が形成される.すなわち,粗粒(細粒)の堆積物からなる地層は高い(低い)水理学的エネルギーを持つ堆積環境において堆積される.
  • 寺戸 真, 廣木 義久
    地学教育 70(4) 145-158 2018年4月  査読有り
    高等学校の地学基礎で使用可能な岩石鑑定マニュアルと岩石鑑定マニュアルを使った岩石鑑定の授業を開発した.マニュアルで扱った岩石は14種類である.岩石に関わる全4時限分の授業の中で,第1~3時で火成岩,堆積岩,変成岩の特徴と成因を講義し,第4時で岩石鑑定マニュアルを用いた岩石鑑定の授業を行った.岩石鑑定調査から,授業を通して生徒の正答者率が向上したことが明らかになるとともに,マニュアルの有効性が確かめられた.また,岩石鑑定に対する自信は第4時の授業後の事後調査で高くなるとともに,85人のうち90.6%の生徒が岩石鑑定マニュアルを使いやすいと回答した.
  • 廣木 義久, 多賀 優
    地学教育 70(4) 159-164 2018年4月  査読有り筆頭著者
    小・中学校の地学領域で学習する科学用語に関連する日常用語として,石・岩・泥・粘土・土の意味について検討した.石・岩・泥・粘土・土の意味を明らかにし,これらの日常用語と混同されやすい科学用語(岩石・鉱物・礫,および,科学用語としての砂・泥・粘土)との違いを考察した.日常用語は人の生活における用途によって定義,使い分けされているのに対して,科学用語は物質の構成物の特徴によって定義されている.
  • 廣木 義久
    地学教育 70(2) 79-87 2017年10月  査読有り筆頭著者
    教員養成学部学生の地質野外実習レポートの記述に見られる誤記述の例を示し,その要因を考察した.今回明らかとなった誤記述には次の四つのケースがあった.ケース1:地層に含まれる礫の岩石名を地層そのものの岩石名としている.ケース2:地層に含まれる礫をなす岩石ができた環境(礫の母岩のできた環境)を地層ができた環境としている.ケース3:現在の堆積環境を地層が堆積した堆積環境としている.ケース4:文章中の因果関係が不明・不適切である.これらの誤記述のケースは,礫層の形成プロセスに関する理解の不十分さ (ケース1, 2, 3)と科学用語を正しく使用することや論理的な文章を作成することへの意識の低さ(ケース1, 4)が要因となっていると考察された.特に,ケース2の誤りをしている学生は全体の47.3%にのぼり,礫層の形成プロセスに関して理解が不足していることが明らかとなった.
  • 廣木 義久, 吉本 直弘, 平松 和彦
    地質学雑誌 123(8) 627-636 2017年8月  査読有り筆頭著者
    球状氷を砂粒子に見立てた,砂岩の続成作用(特に砂の固結化作用)を教示するための実験(A, B, C)を考案,実施し,その実用性を検討した.実験Aでは,氷点下で2つの球状氷を塩ビパイプ中に重ねて静置した.実験Bでは,実験Aと同様の方法で,2つの球状氷の上に890gの重しを乗せた.実験A,Bともに,1ヶ月後,球状氷は結合していた.実験Cでは,室温下でアクリルパイプ中に2つの球状氷を重ねて入れ,ラップで密閉した後,氷点下で静置した.2ヶ月後,球状氷は結合していた.実験Aの1ヶ月後および実験Cの2ヶ月後における結合した球状氷を薄片にし,偏光板に挟んでクロスニコル状態で観察した.実験Aでは面接触を示し,球状氷の結合が圧力溶解による砂粒子の結合に類似していた.実験Cでは,球状氷は霜を介して結合されていた.実験A,Bは圧力溶解,実験Cはセメント化作用を模した実験教材として活用できると考えられる.
  • 廣木 義久, 寺戸 真
    地学教育 70(1) 23-29 2017年7月  査読有り筆頭著者
    高校生の火成岩組織に関する知識と火成岩標本の鑑定能力を調査した.90人の生徒を対象に深成岩と火山岩のスケッチを示し,火成岩のタイプ(深成岩か火山岩)とそれぞれの組織名(等粒状組織と斑状組織)を質問した.火成岩のタイプについては98.9%の生徒が正答を与え,組織名については84.4%の生徒が正答を与えた.また,花崗岩の標本(研磨面あるいは非研磨面)あるいは写真を示し,標本あるいは写真が深成岩であるか火山岩であるかを尋ねたところ,研磨面については30人中の53.3%,非研磨面については30人中の33.3%,写真については30人中の40.0%の生徒が正答を与えた.これらの結果は,生徒は火成岩の組織に関する知識を獲得していたが,その知識が火成岩標本の鑑定能力に結びついていなかったことを示している.標本における組織を識別するのは生徒にとって難しい.そこで,中学校の火成岩の学習の中で標本を観察する機会を増やすとともに,標本組織の識別能力を向上させるための授業方法の開発が望まれる.
  • 廣木 義久, 藤井 宏明, 冨田 晃彦
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 65(2) 23-31 2017年2月  筆頭著者
    type:Article 太陽の日周運動に関する理解度と文章記述能力について大学生と中学生を対象に調査した。太陽の軌跡に関する図の分析から,大学生において天球という概念が理解できていない者がいること,大学生と中学生の多くが北極点における方位を理解できていないことが分かった。また,太陽の軌跡に関する文章の分析から,記述のために必要な要素が不足しているケースが多いことが明らかとなった。本研究の結果から,大学生,中学生ともに科学的な文章を正確に記述することに対する意識が低いことが明らかとなった。理科授業の中で,科学的な文章を記述させて間違いを訂正させたりする場面を設定するなどして,科学的な文章を正しく記述できるようにすることが求められる。 We examined university and junior high school students' understanding of the Sun's diurnal motion and their writing ability. An analysis of students' illustrations on the Sun's diurnal motion revealed that some university students did not understand the concept of the celestial sphere and that many university and junior high school students did not understand the southward directions at the North Pole. Furthermore, an analysis of students' sentences on the Sun's diurnal motion revealed many insufficient descriptions for the accurate explanation. The results of the analyses suggested that both university and junior high school students had little awareness regarding accurate descriptions in scientific writing. Therefore, we propose that further training needs to be provided to students for scientific writing in science classes.
  • 廣木 義久, 藤井 宏明, 平田 豊誠
    地学教育 68(3) 119-128 2016年3月  査読有り筆頭著者
  • 多田 善一, 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 2016年2月  
  • 松田 義輝, 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 (18) 63-72 2016年2月  
  • 廣木 義久
    化石 (98) 17-27 2015年9月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久, 牧野 泰彦
    地学教育 67(3) 111-122 2014年11月  査読有り筆頭著者
    type:Article We show that grain size and changes in the roundness of gravel from thesource area to the mouth of the Yamato River do not match the ideal model of rivers, and we therefore propose a possible field exercise program for the Yamato Rivers. River show a tendency for the grain size of gravel to decrease and for the roundness to increase in the downstream direction in an ireal model. Many rivers, however, do not exhibit such simple trends because gravel may be supplied in the middle reaches of rivers through tributary streams and landslides, as is the case for the Yamato River. The proposed field exercise program includes a discussion on the reasons the features of an observed river do not match the ideal model of a river. The proposed program has received affirmative opinions from schoolteachers, although the program should be suitably organized within the overall learning program of lessons on the function of running water. 河川における源流部から河口に至る礫の粒径および円磨度の変化が河川の理想モデルと合わないケースとして,奈良県および大阪府を流れる大和川を取り上げ,河川の理想モデルが適用できない河川における,小学校第5学年の単元「流れる水のはたらき」の野外学習プログラムについて議論した.河川の理想モデルでは,礫の粒径は下流に行くにしたがって一方的に小さくなるとともに,礫の円磨度一方的に高くなる.しかしながら,大和川のように,多くの河川では支流の合流や地滑り等により中・下流域においても礫が供給されるため,理想モデルとは合わない.そのような河川における野外活動プログラムとして,実際の河川がどうして理想モデルからずれているのか,その理由を考えさせるプログラムを提案した.提案した野外学習プログラムに対して,現職教員からは概ね肯定的な意見が得られた.ただし,プログラムの実施にあたっては,野外活動プログラムが単元全体の学習構成の中において適切に位置づけられることが重要である.
  • 平田 豊誠, 廣木 義久
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 63(1) 57-69 2014年9月  
    type:Article 理科の授業において作問を通した活動を授業に取り入れることは有効な方法であり,問題を作る過程および問題を解く過程において学習効果が高い。作問を取り入れた授業のひとつとして,オープンエンド型の場面解決型問題を学習者自らが作成し,作成した問題を学習者相互に推敲し,完成した問題を解くという一連の学習活動が提案され,その有用性が実証されている。本稿は,中学校3年生の力学分野の単元「運動とエネルギー」において実施した場面解決型問題の作成に関わる授業を報告した。本稿には,その授業で使用したワークシートおよび生徒が作成した34の場面解決型問題のデータベースが含まれる。このデータベースは中学校理科の他分野における場面解決型の作問を取り入れた授業の計画・実施のためのガイドとして役立つ。 It has been confirmed that making questions is effective to learn scientific knowledge and conceptions and to get ability of applying the knowledge and conceptions to one's life. A learning program incorporating making questions was proposed for the lesson of physics (dynamics) in junior high school. The program is comprising of making open-ended, problem-solving-oriented questions, revising of questions with review comments from friends, answering to the questions, and scoring the answers. We reported the learning program for the lesson of dynamics performed to the third-grade students of junior high school, and published the database containing the work sheets used in the class and 34 questions devised by the students. The database can be a guide to plan the classes incorporating the activity of making questions for another lessons of science.
  • 廣木 義久, 太田 善顕, 大仲 政憲
    大阪教育大学紀要第Ⅴ部門(教科教育) 61(2) 17-26 2013年2月  筆頭著者
    筆者らは人体のつくりと働きに関する中学生の素朴概念を明らかにするために,大阪市内のある私立中学校の2年生35名を対象に調査を行った。中学生には,人体のつくりと働きに関する10のラベル(胃,消化,食べ物,消化液,腸,血液,心臓,酸素,二酸化炭素,呼吸)を用いてコンセプトマップを作成してもらった。生徒が描いたコンセプトマップを,消化器系のラベルと循環器系のラベルが結合されているかどうかという点と,呼吸器系のラベルと循環器系のラベルが結合されているかどうか,という点について分析した。プレテストにおいては,全生徒の77.1%が呼吸器系のみが循環器系に結合されているコンセプトマップを描いた。呼吸器系と消化器系のいずれもが循環器系に結合されているコンセプトマップを描いた生徒の割合は11.4%であった。ポストテストにおいては,呼吸器系と消化器系のいずれもが循環器系と結合されているコンセプトマップを描いた生徒の割合は34.3%で,プレテストよりも22.9ポイント増加したものの,呼吸器系のみが循環器系と結合されているコンセプトマップを描いた生徒の割合は65.7%と,依然として高かった。生徒は彼らの日常経験から,呼吸器系と循環器系とがつながっていることはよく認識しているが,消化器系と循環器系とがつながっていることは認識しにくい。生徒に消化器系と循環器系とのつながりを実感させるためのひとつの方策として,食事の後に血糖値が増加することを実験によって示すことが効果的であると考える。We carried out an investigation for 35 students of a private secondary school in Osaka to clarify naive concept about the structure of human body and the function of organs. Each student made a concept map with 10 words(stomach, digestion, food, digestive juice, bowel, blood, heart, oxygen, carbon dioxide, and breathing). The concept maps were analyzed with two viewpoints as follows. Is the word of alimentary system connected to the word of cardiovascular system? Is the word of respiratory system connected to the word of cardiovascular system? A pre-test exhibited that 77.1% of students made the concept maps in which only the respiratory system was connected to the cardiovascular system, and that 11.4% made the concept maps in which both the respiratory system and the alimentary system were connected to the cardiovascular system. A post-test exhibited that 34.3% of students made the concept maps in which both the respiratory system and the alimentary system were connected to the cardiovascular system, and that 65.7% made the concept map in which only the respiratory system was connected to the cardiovascular system. Based on their every day experiences, the students can easily recognize that a respiratory system is connected to a cardiovascular system, but it is hard to recognize that an alimentary system is connected to a cardiovascular system. To let students realize the connection with the alimentary system and the cardiovascular system, we think that it is effective to show a rise in blood sugar level after the meal to students in a class.
  • 榎阪 昭則, 廣木 義久, 大仲 政憲
    理科教育学研究 52(3) 33-41 2012年3月  査読有り
    スーパーサイエンスハイスクール指定校において,課題研究に対する生徒の満足度とその満足度に影響を及ぼしている要因,および,課題研究の継続・非継続に影響を及ぼしている要因について調べた。その結果,課題研究に対する生徒の満足度を高めるためには,生徒がやりたいテーマについて研究できたと思えるような指導をすること,生徒が良い研究結果・成果が得られたと思えるような指導をすること,生徒が教師の指導が良かったと思えるようにすること,が必要であることが分かった。また,生徒が課題研究を継続して行いたいと思うようにするためには,自分のやりたいテーマについて研究できたと思うこと,課題研究をすることにより自然科学や科学技術に対する関心が高まったと思うこと,課題研究が自分たちにとって必要な科目であると思うこと,が必要であることが分かった。以上の結果を踏まえ,課題研究に対する生徒の満足度を高め,かつ,生徒が課題研究を継続して行いたいと思えるような指導モデルを提案した。そのモデルには,研究の指導に加えて,課題研究の実施前に課題研究の必要性を説明すること,研究テーマの設定時にテーマのおもしろさや意義,見通し等を説明すること,研究終了時に研究の成果や意義,学問的位置づけ等を説明すること,が含まれている。
  • 廣木 義久
    大阪教育大学実践学校教育研究 (14) 70-78 2011年12月  筆頭著者
  • 廣木 義久, 山崎 聡, 平田 豊誠
    理科教育学研究 52(1) 47-56 2011年7月  査読有り筆頭著者
    砂の形成に関する小・中・大学生の理解を調査し,小・中学校における岩石の風化作用に関する学習の問題点を議論した。小学5学年の単元「流れる水のはたらき」の学習前の児童においては,砂の形成メカニズムに関する考えは極めて多様であるが,「流れる水のはたらき」の学習後は,侵食モデル(砂は川で石や岩が水流によって削れてできる)で説明する児童と,衝突モデル(砂は川で礫同士がぶつかり合って砕けてできる)で説明する児童が増加する(それぞれ29.9%,25.6%)。そして,中学校における単元「活きている地球」の学習後は,侵食モデルが52.5%と増加する一方,風化モデルで説明する生徒の割合は8.8%にとどまった。これらの結果から,侵食モデルと衝突モデルは小学5学年の「流れる水のはたらき」の学習で獲得され,侵食モデルは中学1年の風化・侵食作用の学習後に強化されていることがわかる。岩石の風化作用による砂の形成を理解させるための方策としては,中学校における岩石の風化作用の授業に土の学習を取り入れることが有効であると考えられる。
  • 廣木 義久
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 58(2) 35-42 2010年2月  筆頭著者
    子どものための科学体験教室などへの出展物として,化石の産状や化石の取り出し方を実験室内で体験的に学ぶことのできる教材を開発した。本教材は,石こうで作った化石レプリカを石こうの中に埋め込んだものである。石こうの固まりをハンマーで割り,中に入っている化石レプリカを取り出すことで,ノジュールからの化石の取り出し疑似体験ができる。本教材を使った化石のでき方・見つけ方に関するセミナーを幼稚園児〜中学生および大人を対象に実施したところ,ほとんどの参加者が楽しかった,化石採取に行きたいと思うようになった,と回答した。A teaching material was developed to teach occurrences of fossils in nodules (irregularly rounded concretion of sediments) and how to pick up a fossil inside a nodule. The material is a ball of plaster containing a plaster replica of a fossil inside. Children can quasi-experience picking-up of fossils by crushing the material with a rock hammer. The suitability of the material was tested in a one-hour seminar for children from kindergartner to junior high school students and adults. Most of the participants enjoyed the seminar and took an increasing interest in fossil collection.
  • 平田 豊誠, 廣木 義久
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 57(2) 75-83 2009年2月  
    中学校理科第2分野の岩石・鉱物の学習に関する評価ツールと学習ツールを開発,実践した。岩石・鉱物の学習に関する評価は,岩石と鉱物の物質的な構造の理解・不理解と用語の構造の理解・不理解で定義される4つの枠組みによってなされる。学習者が4つのグループのどれに属するかは,岩石名調査とコンセプトマップ調査によって判定される。岩石と鉱物の学習後にこれらの調査を行うことにより,個々の学習者の岩石・鉱物の理解状況を評価することができる。一方,岩石・鉱物の学習に関する学習ツールはワークシートと模範解答・解説プリントからなる。模範解答・解説プリントには多くの生徒がつまずきやすい岩石・鉱物の用語の構造と物質の構造の違いについての解説が含まれる。開発した評価ツールと学習ツールの効果を大阪教育大学附属池田中学校の3年生74名を対象に検証した。その結果,岩石・鉱物について正しく理解した者の割合は補習前の59.5%から補習後の85.1%へと増加した。この実践の成功は,岩石・鉱物に関する学習者の概念理解の実態が的確に把握できていたこと,適切な評価ツールにより個々の学習者の誤概念が発見できたこと,適切な学習ツールにより学習者の誤概念が修正できたこと,による。個人評価に基づく学力形成の達成には上記の3つの条件が必要であり,これらの3つの条件のすべてが揃ってはじめて確かな学力形成が達成できる。An evaluation tool and a learning tool were developed for the lesson on rocks and minerals in junior high school. The evaluation tool is of a cross table with four categories defined by correct and incorrect understandings of the material and terminological structures of rocks and minerals. Analyzing a test on rock names and a concept map identifies learner's understanding on rocks and minerals within the four categories. The learning tool is a self-learning tool, which consists of a worksheet and a copy of answer. The copy has an explanation on the differences between terminological structure and material structure of rocks and minerals, which can be the most difficult subject to understand for the students. The evaluation tool and learning tool were tested for 74 third-grade students of Ikeda Junior High School attached to Osaka Kyoiku University. The evaluation tool exhibited that the students with correct understanding have increased from 59.5% to 85.1% after the self-learning. The success resulted from (1) correct recognition of students' conceptual understandings on the subject, (2) identification of students' misconceptions using good evaluation tool and (3) replacement of misconceptions by correct concept with good learning tool. Certain scholarship development can be achieved by the combination of these substances.
  • 上島 昌晃, 廣木 義久
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 57(2) 59-74 2009年2月  
    仮説実験授業を実践したことのある教師の多くは仮説実験授業に対して肯定的な反応を示している。仮説実験授業はそれが提唱された後,教育現場へ急速に広がっていった。それは何よりも仮説実験授業が現場の教師にとって魅力のある授業であったからにほかならない。しかしながら,その広がりは1975年頃にピークを迎え,その後は,仮説実験授業から遠ざかっていく教師たちと仮説実験授業にひかれ仮説実験授業を実践し続ける教師たちとの二極に分化していった。現在の20代の教師のほとんどは仮説実験授業を知らない。一方,30代以上の教師の多くは仮説実験授業を実践した経験を持っている。しかし,仮説実験授業をかつて実践したことのある教師の多くは,現在仮説実験授業を実践していない。現場の教師にとって魅力的な仮説実験授業を今日の学校現場に活かすために,30代以上の教師に年に1回でもよいから仮説実験授業を実践してもらいたい。そのことにより,仮説実験授業を知らない20代の教師が仮説実験授業を間近で見る機会となり,それが仮説実験授業の学校現場での再普及につながる。Many schoolteachers who have experienced to practice the Kasetsu-Jikken-Jugyo (hypothesisand- experiment teaching method) have affirmative opinions to the method. A reason that the Kasetsu-Jikken-Jugyo has rapidly spread just after its proposal on 1963 is that the method was very attractive for schoolteachers. The trend, however, reached the peak around 1975 and the teachers divided into two groups: the teachers who continued to practice the method and the teachers who left off practicing the method. Almost all of present teachers in twenties know nothing of the method. Although many teachers over thirties have an experience to practice the method, they do not use the method now. The Kasetsu-Jikken-Jugyo has high potential to be acquired communication ability to children, which is one of the most important ability for the present-day children. However, a problem practicing the Kasetsu-Jikken-Jugyo is to need much time compared with another methods. Thus we hope teachers, especially over thirties, to practice the Kasetsu-Jikken-Jugyo once in a year.
  • 廣木 義久, 平田 豊誠
    大阪教育大学紀要第V部門(教科教育) 57(1) 43-54 2008年9月  筆頭著者
  • 廣木 義久, 平田 豊誠
    地学教育 61(3) 75-84 2008年5月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久, 平田 豊誠
    地学教育 60(2) 43-51 2007年3月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久, 坂本 綾, 吉川 剛
    大阪教育大学紀要第Ⅴ部門(教科教育) 55(2) 51-63 2007年2月  筆頭著者
    小学校理科第5学年の単元「流れる水のはたらき」の授業に有用な河川礫の移動に関する野外データを公表した。降雨によって河川が増水すると、流れる水のはたらきによって川床の礫が動く。川原や礫州にある礫にペンキで番号や記号を書いてマーキングする方法(マーキング法)は、河川の礫が動くことを子どもたちに実感させるための有効な実習方法である。しかしながら、付近に河川がない場合や河川はあってもそれが砂や泥からなる場合、マーキング法を使った礫の野外実習はできない。そのような場合、ここに公表した礫の移動に関する野外データが役立つ。データは大阪府富田林市を流れる佐備川において、礫州の礫の移動のようすを1年間継続調査して得られたものである。データには、礫の移動が分かるスケッチ、礫の粒径および雨量データが含まれる。これらのデータから礫の移動のようすが視覚的に理解できるとともに、移動する礫の大きさが降雨量に関係していることが理解できる。We published original data on gravel movements in a river, which help the fifth degree children of elementary school understand sedimentation and transportation of sediments by stream water. Gravels are moved in rivers by stream water at high water stages as a result of high precipitation. Paint-marking on the gravels in fluvial bars is an effective method to detect gravel movements and thus the method should be adopted in the field exercise program. The method, however, cannot be utilized in the cases that there are no rivers near a school and rivers are composed of finegrained sedimenta such as sands and mud. In such cases, our data are useful. The data were obtained from one-year research in the Sabi River, Tondabayashi, Osaka. The data include twenty sketches of marked gravels, grain sizes of the gravels and precipitation data of the researched site. With these data, the gravel movements are easily recoognized and the relationship between maximum grain size of gravel movement and amount of precipitation is clearly understood.
  • 廣木 義久, 坂本 綾, 吉川 剛
    地学教育 59(4) 121-129 2006年  査読有り筆頭著者
    We developed a field exercise program on fluvial gravel transport utilizing a paint-marking method to help elementary school children understand the movement of gravels at high water stages. We assessed the portential of this method in the Sabi River, Tondabayashi, Osaka and confirmed the following advantages of the method: (1) movements of individual gravels are easily detected; (2) it can be demonstrated that numerous and large gravels are moved in the river as a result of high precipitation; and (3) complicated flow of water above a riverbed can be recognized from the multiple directions of gravel movement.小学校理科5学年の単元「流れる水のはたらき」で,川の増水時に礫が動いていることの実感できる野外実習プログラムとして,マーキング法による礫の移動調査を提案し,そのプログラムの有効性を大阪府富田林市佐備川で検討した.その結果,マーキング法を使うことによって,(1)ここの礫が動いたことを容易に確かめられる,(2)降雨量の多い時にはたくさんの礫が動き,降雨量の少ない時には少ない数の礫が動くことがわかる,(3)降雨量の多い時には大きい礫が,降雨量の少ない時には小さな礫が動くことが理解できる,(4)個々の礫の移動方向から川底での水の複雑な流れの様子までも捉えることができる,ということがわかった.
  • 廣木 義久, 森口 歩
    地学教育 58(3) 95-102 2005年5月  査読有り筆頭著者
  • Hiroki Y, Terasaka T
    Sedimentology 52(1) 65-75 2005年2月  査読有り筆頭著者
  • 神鳥 和彦, 川村 三志夫, 生田 享介, 片桐 昌直, 廣木 義久, 種村雅子
    大阪教育大学紀要第Ⅴ部門(教科教育) 53(2) 15-26 2005年2月  
    「科学離れ」・「理科離れ」が言われて久しい。生徒に実験・観察を多く経験させることが,理科離れを防ぐ一つの方法である。ここで問題なのは,小学校では全教科を教えなければならないにもかかわらず,大学の文系専攻を卒業した教師の場合,理科での実験・観察をさけてしまいがちであるということである。これが若者の「科学離れ」を助長しているように思われる。このような傾向を少しでも断ち切るために,文系専攻の教員採用予定者に対する小学校理科実験講座を平成16年2月4,5日に実施した。本報告は試行的に行った本講座の内容と結果をまとめたものである。この活動が,文系専攻の学生に対して理科的素養を植え付ける1つの良い機会となり,「科学離れ」・「理科離れ」を食い止める一助になることを願う。
  • 廣木 義久
    地学教育 57(2) 47-53 2004年3月  査読有り筆頭著者
  • Hiroki Y, Watanabe K, Matsumoto R
    Resource Geology 54(1) 25-34 2004年3月  査読有り筆頭著者
  • 廣木 義久
    地学教育 56(3) 123-126 2003年5月  査読有り筆頭著者

MISC

 16

書籍等出版物

 7

講演・口頭発表等

 53

共同研究・競争的資金等の研究課題

 9